円空岩
円空と言えば「円空仏」が有名ですね。素朴な彫りすじの仏像はどこかファニイで暖かみがあり、それでいて何ともいえない落ち着いた佇まい、仏像らしい威厳を感じます。
ここ美並界わいは円空さんの生まれた地と言われていて、郡上や関市板取周辺、下呂、金山などは円空にまつわる話や訪れた跡地、修行したといわれる場所が多く残っています。
円空岩は、円空が仏像を彫るために篭ったと云われる大きな岩。粥川の上流にあるこの岩は約6×8mほどで、岩の下にできた窪地に入って仏像の制作に没頭したという事です。
円空が彫像に没頭しているところに、村人が栃の実を差し入れ?に訪れていたとか、お腹が減って食べ物が欲しくなった円空が仏像を目の前の川に流し、下流でそれを見た村人が食べ物を持って行ってあげたとか、そんなのんびりとした逸話が残っています。
一方、自分が作った仏像が気に入らない出来栄えだと川に流してしまったとか、そんな話もあったり…意外と円空さんは頑固な職人気質だったのかもしれませんね。